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大企業の安定感よりも転職して自分磨き?30代から考えるキャリアデザイン。

2014.03.18

30代の「キャリアデザイン」お悩み相談室

Q

大手で埋没人生はイヤ!ベンチャー企業で自分を磨きたい

(32歳、IT会社勤務)

IT業界で有名な大企業に入社して10年、それなりに成果も出しています。大企業という環境があっての成果だとはわかっていますが、その一方で自分の力を試してみたいとの思いも最近、強くなってきました。規模は小さい会社ですが、知り合いが営むベンチャー企業へ転職し、もっと自分を活かそうと考えていると周りに相談してみたところ、皆、もったいない!と反対します。30代は最後の挑戦であり、今しかないように思うのですが、どう思われますか?

A

転職先の企業情報の収集はもちろん、アナタ自身のスキル磨きがポイント

ベンチャー企業では、自分の力がダイレクトに会社に反映されるため、やり甲斐も感じますし、それゆえの緊張感も生まれます。自分も会社も成長できる、新しい技術革新に携われるのもベンチャー企業ならではの魅力です。

しかしながら皆がもったいない!と反対しているのはどうしてでしょうか。ベンチャー企業より大企業の方がいいと判断しているからですね。ベンチャー企業と言ってもこれから大きく飛躍する会社から、経営の苦しい零細企業までさまざま。いわゆるブラック企業が多いのも事実です。また給与や制度面で不十分なところも多々あります。

大企業とベンチャー企業を比べてみると、給与面では一般的に大企業の方が給与は高いケースが多いです。しかし大企業では経験をつんで相応の年齢にならないと要職に就くことは出来ませんが、経営陣が比較的に若いベンチャー企業では、年齢に関係なく要職に就くこともできます。ベンチャー企業でも役職となれば、給与もぐっとアップ、年収も期待できそうです。 もちろん社員全員が役職につくのは無理なので、要職にふさわしいスキルを磨く努力が必要です。また転職を希望する会社に女性管理職がいるか、管理職・リーダーへの道が開けているかも確認したいところです。

退職金はどうでしょうか。勤続年数に大きく影響される退職金は、平均勤続年数が長い大企業のほうが有利といえるでしょう。ベンチャー企業の中には、退職金制度がない会社もあります。退職金は老後の人生にとってとても重要です。転職先の退職金の有無も要チェックです。

お金面だけでなく、働く環境も重要なポイントですよね。ベンチャー企業に限らず、その日中に仕事が終わらないとか、遅くまで残っている人のほうが評価されるという会社も多いので、将来のこともよく考えて検討しましょう。 女性ならば、結婚や出産、仕事と家事の両立ができるかどうかも大切になってきます。

ベンチャー企業には確かに不安定な部分があります。しかし、今の時代、大企業に勤めているから安心というわけではありません。大企業で身につけたスキルが、リストラや倒産でムダになることもありえます。会社に振り回されることなく活かせるスキルを身につけ、のばしていくことが大切です。

また30代に転職して雇われるためには、転職先のベンチャー企業が持っていないスキルが必要です。20代に比べ、体力・意欲が一般的に劣るのですから、若さには負けないスキルをアピールしないと!ということですね。

アナタならではの技術を磨き、ベンチャーでその技術をさらに磨く。自分らしく輝くにはいろいろな働き方があります。ベンチャー企業に転職してキャリアを積み上げるのも素敵な選択の一つだと思います。

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